みんなの祭り無礼講vol.8 in 松坂屋 出演者のみなさんよりメッセージを頂きました。

12時からのオープニング直後、歌とダンスで会場を一気に盛り上げた「BOYS AND MEN」。東海エリア出身のメンバーでつくるイケメンユニット。この日は約20人のメンバーのうち6人でつくるユニット「誠」の面々が駆けつけてくれた。本番前に意気込みを聞くと――

リーダー格の本田剛文は「名古屋を代表するタレントの矢野きよ実さんと一緒にできる喜びと感謝をステージで表したい」。

勇翔(ゆうひ)は「会場だけでなく、この日、松坂屋に来てくれたお客様全員が無礼講に参加しているんだと思って、盛り上げます」

平松賢人は「地元・名古屋でやれるのはうれしい。名古屋を代表するグループになれるよう、思い切り発信したい」

趣味が「よさこい」という若菜太喜は「無礼講の名前の通り、だれかれ遠慮なく盛り上がる!」

少しクールな土田拓海は「ライブで盛り上がるのはもちろん、(その後にゲスト参加する)AEDコーナーも大事。多くの人にAEDの重要性を知ってもらえるようにしたい」

吉原雅斗は「ゴールデンウイーク最初のイベント。参加者もステージに乗り込んできてもらうくらいの盛り上がりを期待してます」

 

熱い言葉通り、ステージでは参加者席まで巻き込んだ迫力あるパフォーマンスを披露した。

 

 

続いて、救急医療や救命活動の大切さを広く訴える愛知万博記念 災害・救急医療研究会による救命法の実演やAED体験があった。

小澤和弘事務局長は「(盛り上がった)BOYS AND MENのステージの直後はつらかったけど、ボイメンのメンバーと一緒にできてよかった。AEDや救命措置の普及で、前は助からなかった命が、かなりの確率で救えるようになっている」

 

 

続いて登場したのは大村秀章愛知県知事。知事はゆるキャラのアンキー君、シーベルちゃんと共に、愛知県における犯罪の実情を紹介。また防犯のスローガンをステージ、客席みんなで唱和し、防犯を訴えた。

 

 

問題を抱えて自分の家に帰れない子供たちを守るため、緊急の避難所(シェルター)づくりに取り組む非営利活動法人・子どもセンター パオの事務局メンバーで弁護士の高橋直紹(なおつぐ)は、傷ついた子供たちへの支援をステージから訴えかけた。

「(弁護士で)話すのが仕事ですが、ステージ上は緊張しますね。子供たち自身が訴えるのは難しいから、無礼講のような人が集まる機会にできるだけ事務局メンバーが参加して、活動を広めていきたい」

 

 

クラウン(道化師)が病院に笑いを届ける「ホスピタル・クラウン」としても活動を続けるClown Nuts(なっつ)は、得意の高一輪車のパフォーマンスで来場者の拍手喝采を浴びた。

「楽しかった。元気をもらいました」

祭りはこの後、8月2日に被災地の陸前高田市での開催も決まっている。「陸前高田の祭りも、すごく楽しみです」

 

 

会場では椙山女学園大学の学生たちが、白やピンクのストローで「さくらパンダ」をつくるワークショップのコーナーが設けられ、大勢の子供たちでにぎわった。そのコーナーの横には、完成したストロー製さくらパンダを載せた手作りの神輿も。学生の一人は「学校にあった廃材を使ったり、百円ショップで買ってきたもので飾ったりして作りました」

4人でかついでステージにも登場、祭りの盛り上げにも一役買った。

 

 

当日は東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市の親善キャラクター「たかたのゆめちゃん」が来場。名古屋の人々と触れ合った。

そして会場では、ニューヨークヤンキースのイチロー選手の実兄でデザイナーの鈴木一泰が、来場者から被災地へのビデオメッセージを募った。このメッセージは8月に陸前高田で開催するみんなの祭り無礼講で上映する。

 

 

若い学生たちの後に登場したのは、70歳代を中心に活動する「みなとハーモニカクラブ」。最高齢は85歳だそうだ。われは海の子、月の砂漠、ともしび、幼なじみなどの懐かしいメロディーをハーモニカで演奏。「入れ歯外すなよ!」の軽妙な掛け声も飛び、会場はなごやかなノスタルジー気分につつまれた。

月に3回、港生涯学習センターで練習している。メンバーは約20人。この日は講師の小川弘美先生を含めて11人で演奏した。リーダーの林良一は75歳。「年齢ではメンバーの真ん中くらいかな。いつも練習している仲間だから、気心も知れている。今日もいつものように上手に吹けたよ」と笑顔を見せた。林のパートはバス。一般のものよりふた回りほど大きいバス用のハーモニカを手に「もうちょっと時間があれば、このハーモニカの説明もできたんだけどね」。

 

 

がんを患い、闘病してがんを克服した人たちが、がん相談を受ける名古屋市の情報サロン「ピアネット」のメンバーは、河村たかし市長とともに登壇し、活動を報告した。昨年、がんから復帰した矢野きよ実も、メンバーと一緒にステージに立った。ピアネット所長の花井美紀は「がん経験は隠しておきたい、というムードはまだあるが、きょうは老若男女でデモンストレーションができて有り難かった。矢野さんも同じがんを克服した仲間。一緒に呼びかけることができて、よかった」

 

 

名古屋市とその近郊の小学生から大人まで約80人でつくる「少年少女合唱団地球組」がステージに上がる。約半分が何らかの障碍を持つというが、障碍や言葉や、地域の壁を超えてハーモニーを奏でる。嘉門達夫の「さくら咲く」大合唱では、嘉門や矢野きよ実、河村市長も加わり、翌日の朝日新聞愛知版でも写真付きで紹介された。そして、未来への気持ちを歌い上げた「Tomorrow」。まっすぐな瞳と全力をぶつけるエネルギーで、会場のボルテージが一気に上がった。ステージ後、まとめ役の池田幸明はメンバーに笑顔で声をかけた。「気持ちよく歌えたか聞いたんです。みんないい顔していました。満足のいく出来だったと思います。これからも、こうした場を大切にしていきたいですね」

 

 

ボーカルとダンスの女性3人組みのユニット・AZURE#(アズールシャープ)も、乗りの良いサウンドとダンスで、会場を沸かせた。ボーカルの夏目樹里は「出番を待つ間はどきどきでしたが、ステージに立ったら伸び伸びできました。手拍子など思った以上に温かく受け入れてもらえた。はじけてできました」。ダンスのRumi&Ayaも「すごく楽しかった」と声をそろえた。

 

 

太鼓や舞いなどで「和」の魅力を、名古屋から伝え続ける爛漫プロジェクトも、力強いパフォーマンスを披露した。最初に、被災地への思いを込めて東北の踊りを舞った。代表の中野勝宏は「8月の陸前高田の祭りに向け、我々の熱い思いを届けたかった」

 

 

空手の新極真会山本道場の実演では、地元出身の女子空手の世界王者・将口恵美を中心とした女子選手の空手演舞やためし割りがあった。将口のスピード感、力感あふれる演舞に会場からは「さすが……」とため息が漏れ、小学生の女子選手が見せる板のためし割りでも、大きな歓声が起こった。将口は「この祭りは毎年呼んでもらっているから、子供たちも私も楽しみにしています。空手を知らない人にもアピールできるように、力強さやスピードを意識するから、試合とは違った緊張感があります。子供たちも難易度の高い技もあったのに、本番で日頃の練習の成果を出せた。度胸がつきますね」

 

 

東日本大震災の被災地では今も、多くの人が仮設住宅に暮らしている。なかなか外に出る機会がなくて、運動不足になる人も多い。そんな人たち向けに日本赤十字社は、クロスカントリースキーの夏季強化練習「スキーウォーク」から考案されたトレーニング法「ノルディックウォーキング(ノルディックウォーク)」を普及している。この日は、愛知県支部のメンバーと、赤十字のボランティアに携わる名古屋学芸大の学生たちが、オカザえもんやMC担当の憲俊とともにノルディックウォークを紹介した。赤十字社でまとめ役の津村慎太郎は「仮設住宅では家に閉じこもる高齢者が増えている。外に出るきっかけをつくるためにも、ノルディックウォークの体験をこれからも地道に呼びかけていきたい」

 

 

そしてここで飛び入りのゲスト、過去の祭りにも参加した名古屋を拠点に活動する川口舞が登場。何が起こるか、誰が登場するかわからない、この飛び入りこそが、みんなの祭り無礼講の魅力。短い時間ではあったが、そのキュートな歌声で会場を温めた。

 

 

元いんぐりもんぐりの永島浩之は、名古屋の無礼講には初参加。東北の祭りには出ていて、この日のライブでは、昨年3月の宮城県山元町であった無礼講のTシャツを着て熱唱した。「(名古屋の祭りに)やっと参加させてもらった。矢野さんの人脈ですごいメンバーが集まった」。

この日は自らのステージのほか、MCやゲスト出演とフル回転。「アマチュアの皆さんもみんな本気だから、プロも全力を出さなければと気合が入る。僕はまつりのテンションを上げる役目だから、いろんな場面に出させてもらって、うれしいですね」

 

 

4月に活動を休止したMEGARYUの中心メンバーで、ソロ活動中のライマー・MEGAHORNは、変わらない熱っぽいライブを見せた。ステージ上から「最近は閉じこもって曲作りばかりしてたから、きょうは完全燃焼しようという気持ちで来た」と訴えかけた。

岐阜出身で、この日も郡上踊りのリズムに合わせた曲を披露するなど「ふる里」もPR。文字通りの完全燃焼のステージの後、「この祭りはMEGARYUで何回も出させてもらい、矢野さんや泉谷さんにお世話になった。今回は自分一人になったけれど受け入れてもらえた。そんな出演者や会場の優しさが、被災地にも伝わるんだと思う。自分は口べただが、感謝の気持ちを音楽で伝えたかったし、これからも伝えていきたい」

 

 

当日までシークレットで、この日参加が明らかにされた名古屋市を代表するHipHopグループ・nobodyknows+。無礼講の常連とあって、会場と一体となった迫力満点のライブを展開した。会場に向けて「恥ずかしがらずに楽しんで」と呼びかけ、6月にある初のロシアライブのことも紹介した。

 

 

中村耕一も無礼講の常連メンバーだ。ライブでは力強い歌声を響かせた。来場者はホールだけでなく、2階、3階にも鈴なりになり、手すりから身を乗り出すようにして聴き入っていた。

中村は「短い持ち時間で集中しなければならないから、コンサートとはひと味違う緊張感がある。幅広い世代の出演者たちと一緒に盛り上がることができて、楽しかった」

ステージは、この日モニター参加の泉谷しげるの代表曲「春夏秋冬」を、〝中村流〟にアレンジして歌い上げた。「泉谷さんには『勝手にうたうな』って、後から怒られると思うけれど、それもまた無礼講の良さなんです」

 

 

名古屋おもてなし武将隊からも徳川家康、前田慶次、踏舞(とうま)の3人が出演。

武者装束に身を包んだ家康は出番を前に、「良い意味で、(来場者や出演者の)内輪で大いに盛り上がりたい」。言葉通り、トークとパフォーマンスで会場を盛り上げた。

 

 

そしてトリを務めたのは泉谷、矢野と共にこの祭りを盛り上げてきた嘉門達夫。

昨年キャリア30年を迎えた彼はそのパフォーマンスで、会場に詰めかけた子供から大人まですべてを笑いで包んでいく。終盤には彼の弟子になりたいと、全国で行われる嘉門のライブに足を運ぶコウキ君も登場。曲に合わせた可愛いダンスでステージを彩った。

 

パフォーマンスが終わるとその日、祭りを盛り上げた出演者が続々とステージに登場、

そして泉谷のVTRののち、嘉門は他の出演者と共に「アホが見るブタのケツ」を披露。まさにステージ、会場が一体となった瞬間だった。

終演後、嘉門は「回を重ねるごとに、全体がよく馴染んで、個々の役割も祭りの意義も明確になってきています。続けることでさらに美味しい祭りになるでしょう。」と振り返る。

 

 

かくして出演者、スタッフ、総勢250名で行われたみんなの祭り無礼講は幕を閉じた。

今回集まった名古屋の想いは8月に行われるみんなの祭り無礼講Vol.9 In陸前高田へと続いていく…。

インタビュアー 唐沢健治

 

 

 

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